『消化器系の大事な役割』

胃腸を中心とした消化器系が活発に働いて飲食物がよく消化され、栄養素が効率よく吸収されることは、人としての活動を維持するための絶対条件です。
女性生理の生殖、神経、ホルモン、血液循環などの器官系についても同様です。
しかし、あまりにも当然すぎるためか、また生理機能への過信もあってか、このこおはむしろ軽視されがちです。

実際に、栄養素の吸収が制限されれば、各器官系への栄養の供給は悪くなり、その役割を果たす力が弱まり、衰えてきます。
月経血の色がうすい、量が少ない、月経期が短い・遅れる・ダラダラ長引く、時期がくるい反復して出血する、高温期への移行がゆるやかなど、女性生理の器官系に関しても、不足と弱まりが見つかります。この状態のときに漢方では気を補う補気薬を用います。

補気薬は消化器系の働きを活発にして、全身の組織の栄養状態と体力を改善し、女性生理の器官系を健全な状態に回復させます。
女性生理の器官系には、卵巣と子宮を中心とした生殖器系、これをコントロールするホルモン分泌・自律神経系、血液の流れる循環器系などが含まれています。
補気薬は、筋肉、粘膜、血液などを構成する細胞・組織でのエネルギーと物質の代謝を改善することで、子宮や血管の構造と運動をささえる筋肉の緊張性を高め、血管と血流をしっかりさせ、無用な出血を防ぎます。
また、卵巣と子宮内膜の周期変化を力強く進めていく働きがあります。